1、建築の構造 |
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建物の構造は大きく分けて下記の3つがあります。
・木造
・鉄骨造
・鉄筋コンクリート造
また、上記の構造を組み合わせた混構造があります。
一般的には、木造より鉄骨造、鉄骨造よりも鉄筋コンクリート造が坪単価(※1)が高くなります。
(※1:坪単価とは1坪あたりの工事費です。)
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2、構造のちがいによる坪単価の目安 |
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下記は過去に吉本剛建築研究室が設計を行った建物の坪単価です。
・木造 (坪単価50万から80万ぐらい )
・鉄骨造 (坪単価70万から90万ぐらい )
・鉄筋コンクリート造
(坪単価65万から100万ぐらい)
この他に、傾斜地の建物は造成、擁壁などの工事が必要となります。(これらを含む坪単価は100万から120万ぐらいです。)
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3、坪単価に巾がある訳 |
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上記2の坪単価の巾は、下記 A〜C などの違いによるものです。
A.「仕様の違い」
B.「設備の違い」
C.「規模の違い(スケールメリット)」
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A.「仕様の違い」
例えば木造では、「木材の等級」の違いが坪単価に影響します。「木材の等級」とは、「柱に節が少ないものは高く」「節が多いモノは安い。」といった材料の程度の違いです。 別の例を挙げると、鉄筋コンクリート造の「コンクリート打放し」という言葉を耳にされたことがあるかと思いますが、これは、通常では行う仕上げを行わないで、「コンクリート打放し」の状態を完成と扱う考え方です。若い世代の方々は抵抗なく受け入れられる方が多いようです。
仮に建物の内外の壁を両方共コンクリート打放しにした場合等は、仕上げを行わない分、工事費は安くなりますが、断熱性能などが劣ります。わかりにくい表現になりますが、鉄骨造や木造でも、この「打放し」に代わる考え方を行うことにより、工事コストを下げることができます。この考え方とは逆に、断熱性能の良い二重サッシを入れたり、断熱材を北海道などの寒冷地の住宅並みに加えて行くと、坪単価が上がることになります。断熱材などはとても微細な例ですが、分かりやすい例なので例にあげました。
「仕上げや仕様は一般的なモノでよいので、感じの良いのびのびとしたスペースを作って下さい」とおっしゃることが多いです。
また、これまでに計画してきた建物に使った素材は、工事予算の多少に関わらず、できるだけ自然な素材、本物の素材を厳選し選択しようとしてきました。高価な素材が良い素材、安い素材は悪い素材と位置づけず、それぞれの素材を充分に吟味し、心地よい素材を使用しています。 計画も素材の選択も、建て主と対話しながら決めていきますので、「完成したらこんな風になっていた」ということにはなりません。
B.「設備の違い」
最近は住宅の中で、設備にかかるウエイトがだんだん大きくなってきました。
空調や床暖房は当たり前で、太陽光発電などを利用される方もいます。「床暖房は入れたいけれど、無垢の床材を選択したいので床暖房はいらない」とおっしゃる方もいます。(無垢の床材に床暖房を入れると材料が反ったり、隙があいたりする原因となります。)また、「空調はきらいなので風の良く通る家にしてください。」とおっしゃる方もいます。
他の部分では、厨房の仕様は驚くほど沢山の選択肢があります。過去には、コストを抑えるために安くなる工夫をして、総予算20万円の厨房を製作したこともあります。これとは逆に、ミーレやガゲナウなどのドイツ製の商品を使用した、高価なシステムキッチンを選択されるケースもあります。通常は60万円前後のシステムキッチンを採用することが多いです。工事費の巾は正に、ケースバイケースです。
C. 「規模のちがい(スケールメリット)」
同じ仕様の建物を比較したとき、スケールメリットにより、面積が大きい建物は、面積の小さい建物より坪単価が下がります。
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4、「BARN」という構築の仕方を選んで
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「BARN」とは、これまでの住宅の仕事の中で、特にローコスト住宅を計画するときに選択しているわれわれ独自の計画の方法です。 |
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これは「無駄を省き、できるだけコストを押さえ、かつ、心地よい豊かな住環境を作ろうとする考え方」に基づく造り方です。決まった進め方がある訳ではありませんが、強いて共通項を述べると、どの仕事も平面計画がおおらかであり、構造体や素材のセレクトの仕方が明快で潔く、適材適所の選択を積み重ねた住宅と言えるかもしれません。
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5、その他 |
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立地条件により費用がかかるものの例を紹介します。 |
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1.軟弱地盤の敷地では、計画の内容に伴い、杭打ちや地盤改良を行う必要があります。(地盤がどういう状態であるかは、ボーリング試験を行うことにより事前に確認することできます。)
2.傾斜地など自然地形の敷地の場合は、擁壁や造成工事などの外構に費用がかかる場合があります。
3.上下水道の引込み工事が完了していない時は、その工事費や市納金などの分担金が必要になる時があります。
4.用途地域が準防火地域や防火地域の制限を受ける場合は、耐火被覆等の制限を受けるので、工事費用が少し割高になる傾向があります。
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