構想ノート 箱  
 
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1989年から現在までに40数軒の住宅を設計しました。今回はその中のローコスト住宅だけをピックアップし、「みかん箱展」と題した、小さな「個展」を開催することを構想してみました。


規定された小さな箱の中に、大きな写真を入れたかったので、箱に足をつけました。
外箱に貼られた写真は、10数年前に淡路島で撮影した建物です。建物の用途は、タマネギ小屋、農作業小屋、養鶏小屋などです。どの建物もとても美しいと思います。

これらの建物は、求められた機能に対する解決方法が即物的で、それを作った人の知恵と意思をストレートに感じます。構造や納まりの技術、材料の選択には明快な理由があり、その造形は理にかなった結果としてあらわれています。これは納屋の機能美と呼べばよいでしょうか。問題に対する解決方法が、明快で潔く、ディティールを見つめていると、「にやっ」とするアイデアが隠されていたりします。

「納屋」だから、「必要ないものは、検討する候補にもあがらない。」そんな作り方をしているように思います。
箱の中の建物は、私の設計したものです。タイトルにBARNという文字と番号を付けています。今から17年前。1991年に総工事費750万円の家を設計した時にはじめてこの言葉を使用しました。
BARNとは、納屋、家畜小屋などの建物のことを指します。

箱の中の材料は、これまでのBARNに使用した素材の一部です。どれも安価でザックリとした素材感があります。






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吉本剛建築研究室 / Go Yoshimoto Architect & Associates
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